ArcServeを使用した仮想マシンのバックアップを行う場合、、
バックアップ方法によって使用するエージェント/モードが変わります。
正確には、どのようにリストアを行いたいかで、
バックアップの取得方法が変わります。
少しややこしい部分もあるので、
バックアップ方法と使用するエージェント/モードの関係をまとめました。
【仮想マシンを丸ごとバックアップする】
・指定したゲストOS全体をイメージレベルでバックアップするため、
最も高速なバックアップ・リストア(ゲストOSの復旧)が可能です。
・ホストOSに Agent for Virtual Machines が必要です。
・ゲストOSに Agent for Virtual Machines は不要です。
・ホストレベルでバックアップするため、ホストのネットワークを使用します。
ゲストOSのネットワークは使用されません。
・バックアップモードはrawモードを使用します。
「ファイルレベルリストアを許可する」オプションをOFF
⇒ ゲストOS丸ごとリストアのみ可能です。
「ファイルレベルリストアを許可する」オプションをON
⇒ ゲストOS丸ごとリストア + ファイル単位リストアが可能です。
(rawデータ作成前にゲストOSファイルレベルのカタログを作成します。)
ゲストOSに Agent for Virtual Machines が必要です。
【仮想マシン内の指定ファイルのみをバックアップする】
・指定したゲストOSのフォルダ、ファイルをバックアップします。
・ホストOSに Agent for Virtual Machines が必要です。
・ゲストOSに Agent for Virtual Machines が必要です。
(Hyper-Vのみ必要、VMWareでは不要。)
・ゲストOSレベルでバックアップするため、ゲストOSのネットワークを使用します。
・バックアップモードはファイルモードを使用します。
「ファイルレベルリストアを許可する」オプションは選択不可です。
【仮想マシンを丸ごと + 仮想マシン差分/増分でスケジュールバックアップする】
例)日曜日のみ仮想マシンレベルでフルバックアップ、
月曜~土曜は仮想マシンレベルで差分/増分バックアップ
・フルバックアップをrawモード(仮想マシンイメージ丸ごと)、
差分/増分バックアップをファイルモードで実行します。
・ホストOSに Agent for Virtual Machines が必要です。
・ゲストOSに Agent for Virtual Machines が必要です。
(Hyper-Vのみ必要、VMWareでは不要。)
・rawバックアップをホストレベルで、差分/増分バックアップをゲストレベルで
バックアップするため、ホストOS/ゲストOSのネットワークを使用します。
・バックアップモードは混在モードを使用します。
「ファイルレベルリストアを許可する」オプションをOFF
⇒ ゲストOS丸ごとリストアのみ可能です。
「ファイルレベルリストアを許可する」オプションをON
⇒ ゲストOS丸ごとリストア + ファイル単位リストアが可能です。
(rawデータ作成前にゲストOSファイルレベルのカタログを作成します。)
VMWareでもゲストOSに Agent for Virtual Machines が必要です。
・このジョブを作成する場合は、ローテーションもしくはGFSローテーションを使用し
バックアップジョブを作成する必要があります。
カスタムスケジュールでは動作しません。
カスタムスケジュールを使用すると、差分/増分ジョブもrawモードとして動作します。
・仮想マシンを復旧する場合、rawデータを使用し仮想マシン復旧後、
ファイルレベルで差分/増分データを復旧します。
一度の操作では差分/増分データまで復旧できませんので、注意が必要です。
とりあえずは、良く使用されそうなパターンをピックアップしてみました。
少しでも参考になれば幸いです。
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